借金による生活苦への対策として、国が認めている手段が債務整理です。
任意整理や個人再生、そして自己破産といったいくつかの種類がありますが、法の専門家と相談して適切な方法で手続きすれば、返済の負担を軽減できます。
ですが、債務整理を行えばブラックリストに載ることを避けられません。
どういったリスクがあるのか、事前に理解しておきましょう。
ブラックリストに載ることでできなくなること
信用情報機関に事故情報が登録されることを、ブラックリスクに載ると表現します。
信用情報機関には個人のお金のやり取りに関する情報が記録されていて、借り入れしたり、ローンを組むときの審査で確認されるのがこの情報です。
事故情報がある人は再びトラブルを起こしやすいと判断されるため、いわゆる審査落ちしてしまう可能性が非常に高くなります。
債務整理した後はブラックリストに載っている間、新たにクレジットカードを作ったり、ローンやキャッシングの申し込みなどはできなくなると考えてください。
また、引っ越す際の入居審査でも信用情報を調べられ、契約を渋られることもあるでしょう。
ブラックリストに載っていても利用できること
ブラックリストに載っている期間はできることが限られてしまいますが、何も契約できなくなるわけではありません。
たとえば、生命保険には新たに加入できます。
契約の際には保険会社が年齢や病歴、健康状態などが調べられますが、信用情報機関には加入していないため、債務整理を行ったかどうかは審査の対象外です。
さらに、銀行口座は債務整理後でも開設できます。
1つの銀行に1つのみですが、口座を持っていない別の銀行で作れば問題ありません。
ブラックリストに載ると難しい賃貸借契約も、連帯保証人を立てることで保証会社が不要になる物件や、独立系保証会社の利用で信用情報の確認を回避でき、入居審査に通りやすくなるでしょう。
どうしても引っ越しせざるを得ない場合には参考にしてください。
債務整理後にブラックリストに載ると、いろいろな制限を受けます。
生活で不便を感じることも多々あるでしょうが、何もできなくなってしまうものではありませんし、この先一生制限が続くわけでもありません。
信用情報機関に載せられた事故情報は、5年から10年ほどで消えます。
削除されたか確認したい場合は、情報開示を請求しましょう。
ブラックリストに載ることはデメリットもありますが、それよりも債務整理にはたくさんのメリットがあります。
早めに相談して、苦しい状況を脱してください。